9年前、 ロンドンで貸し家を日本人駐在員に紹介する仕事をしていました。 ある日、お客さんを車に乗せて貸し家の下見へ。 案内した男性が希望する家は、小学生の子供三人と奥さんの計5人で住める一軒家でした。 そんな要望にぴったりの家を案内した時の話です。 車庫は小さいが、他は文句のない家でした。 1階の応接間やキッチンを見て、二階へあがり、 ベットルームを見た後、バスルームを案内。 そこでお客さんは風呂桶を見て、 「この風呂桶は大きなほうですか?」 と質問してきました。 通常イギリスの風呂桶は細長い四角形ですが、 その風呂桶は三角形で少々大く見えたので、 「そうですね、普通の四角形よりは大きいと思いますよ。」 と答えた。 「子供達とお風呂に入るのが好きでね、この風呂桶で入れるかな?」 「すみませんが、ちょっと中に入ってもらえませんか?」 妙な依頼に一瞬ためらったが、これも仕事だ。 風呂桶に入ってしゃがんでみせる。 すると、 「ちょっと、失礼。」 と言って、お客さんも風呂桶の中に入って来たのだ。 背広を着てネクタイをしめた男が二人、 空き家の風呂桶で向かい合って・・・しゃがんだ。 「い・いかがですか?」 「大人二人でも入れますから、問題ありませんよね・・・。」 と目の前のお客さんへ言うと、 風呂桶内に残ったスペースを確認ている様子をみせた。 暫くしてから納得した様子で 「そうですね。」 と言ってお客さんは風呂桶を出てくれた。 妙な体験でした。 そんなかいもあって、 その家族は4年以上もその家に住んで下さいました。 第三者が見たら何かと思いますよね・・・。
by n707
| 2008-07-31 00:00
| 写真一枚と古い話
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